かがやん写真館

撮ってきた写真に 言葉を添えて…。

明日香村テクテク歩記その6


川原展望台から。

手前の木々を超え。

左に見えてるのが畝傍山で、奥でうっすら写っているのが生駒山

…。

…。

と思われる(笑)

 

国営飛鳥歴史公園の甘樫丘地区。

以前、飛鳥寺橿原神宮前駅から歩いて向かっていた時に見つけた豊浦休憩所からの出発。

 

道なりにテクテク歩いて行くと、ジョウビタキメジロたちに遭遇。

 

といったことを前回まで書いた。

 

今回はその続きである。

この散策の最終目的は甘樫丘展望台であるが、その前に川原展望台の方へ、行ってみっかそうすっかってな軽い気持ちで向かってみる。

 

後々に、よくよくここいらの地図を見てみると、まず甘樫丘展望台に行ってから、来た道を引き返して川原展望台へ行った方が、この地区をくまなくグルっとできそうなことに気が付いた。そう気が付いてしまったのだ。

たった今!

この記事を書いているこの瞬間である。

 

私は性格上。行き当たりばったりの行動をしてしまう。いいこともあれば。もちろん痛い目にもあっている。が、痛い目にあったとしてもその経験を生かして結果的に良かったりもする。行き当たりばったり行動!万歳!

 

行動起こす前にワクワクルンルンしながら計画する私がいて。

いざ行動すると計画した通りに動かない私がいる。

人って不思議。

いやはや人間なのだ。

 

甘樫丘と川原との分かれ道にさしかかり。

迷わずテクテク川原展望台の方へ舵をとった。

 

道は整備されているとはいえ。上の写真をご覧いただくとお判りだろうが、階段状のトコでは、雪だか霜だかが残っていた。ちょっとした気のゆるみで足を滑らせないとも限らない。ちょっと歩きづらい道が続く。

 

分かれ道からしばらく歩いて私は、やっぱ戻ろうかなという弱音がココロの奥底から湧いてきたのであるが、日本人の武士道精神を思い出し奮い立たせ、後戻りなどしないのであった。

 

思ったよりも長いこと歩いてきたなぁと感じ始めたこと、再び別れ道が。右の方へ行けば川原展望台で、すぐソコであった。

 

ここまでの道のり。

出会ったのは、管理の人と、おそらくご近所の方の散歩だろう軽装のおばさんのふたりだけであった。

 

空はどんよりと曇っていたけれど、だんだんと晴れ間が見えてきた。

 

せっかくなので、ココでしばらく休憩していると、年配の殿方が私が来た道とは逆の方からスッと現れ、景色を眺めながら体操を始められた。きっと毎朝のルーティンなのだろうと私は思いつつ、後姿を見ていた。写真を撮ったろかと思ったが、もし私がこの年配の殿方であったならば、私のような風貌の悪い得体のしれない漢に写真など撮られたくないので、撮らないでおいた。写真を撮ってよかですかって声をかけてから撮っても、身構えられて思った写真が撮れない気がするのでこれでいいのだ。

 

年配の殿方は、軽快な体操を終えると、畝傍山であろう山の方を向き、両腕を大きく大きく広げつつ深呼吸をしてそうな行動を数回繰り広げると、手を合わせ頭を下げていた。

 

畝傍山の神様を拝んでいるのか。橿原神宮神武天皇を拝んでいるのか。それとも全部ひっくるめて拝んでいるのかわからないが、朝日を浴びながらそんな年配の殿方を見ていると。この世に平和が広がって長く続けばええなぁと思う。

 

たとえこの年配の殿方の毎朝の願いが、いつまでも自分が若々しく、いついつまでもギャルのパフパフを味わえますようにだったとしても。世界平和の気持ちは変わらないのだ。私には年配の殿方の願いの内容など知る由もないのだから。

 

あの朝陽に照らされ拝んでいる人の願いが神聖でないとは思えない。

いやはや人間なのだ。

 

 

ゆっくりしてから来た道を引き返すのであるが。

ココで事件が。

 

川原展望台手前の分けれ道。

私はその分かれ道のことをスッカリポッカリウッカリ記憶から抜け落ちており。来た道とは違う道を歩いて行ってしまうのであった。

 

周りは森林である。

似たような景色だ。

でもなんか違うと思い出したけれど、とにかくテクテク歩く。そして明らかにこんな開けたトコはなかったなと理解する頃。別の駐車場へ出る。気が付いたのなら途中で引き返せば良いのであるが、毒を食らわば皿までということで、しっかりと見知らぬ駐車場を見てから引き返す。ここになんの発見もなくただただ無駄足。しかしこれでいいのだ。

 

もどって分かれ道があったよねぇ~て思い出し、さらに来た道を引き返す。向かうよりも引き返す方が楽で時間もかからないような気がする。同じ距離のはずなのに不思議である。

 

最初の分かれ道まで戻って来て、進路を甘樫丘展望台へ向けてしばらくすると。

 

 

また奈良原くん(私がここで出会ったジョウビタキ)がいて。

 

「おめぇ~道に迷ったろ」

と言いつつ私の方へ目を向けた。

 

この時の彼との距離は、先ほどよりも近づいていおり、ホント、目の前でたたずんでいた。

 

写真を撮らせてくれてありがとう。

 

 

つづく